コブダイ（瘤鯛）Semicossyphus reticulatus

形態

-大きさ-
一般的には80cm程で中には1m以上、体重15kgにもなる個体もいるそうです。
ベラ科としては最大級です。

–色–
赤や茶色、黒、白などが混ざった色です。しかし、これは成魚の色で、幼魚の色は全く違います。幼魚はオレンジ色で、上下の鰭が黒く、白い線が体に入ります。この色は、岩場やサンゴ礁に潜む小さな魚やエビに似ており、敵に見つからないようにするための保護色だと言われています。

–形–
コブダイは頭が大きく特徴的です。特に雄は、成長すると頭の上にコブができます。このコブは脂肪がたまったもので、とても柔らかいです。雄は顎にもコブができます。このコブは何のためにあるのでしょうか？一説によると、雌を引きつけるためのものだと言われています。雌はコブが大きい雄を好むそうです。また、他の雄と争うときにも威嚇にも使われます。

分布・生態

–どこにいる？–
暖かい海を生息域にしています。（日本南部の太平洋、日本海、東シナ海、南シナ海など）
日本では東北以南から九州までの太平洋側・日本海側に生息しています。また、朝鮮半島や香港などにも分布しています。コブダイは岩礁域に住み、水深は浅いところから深いところまで様々ですが、一般的には10mから30mくらいです。

-どんな魚？-
肉食性の魚で、大きな歯と強い顎を使い好物のサザエやカキなどの貝類やカニなどを食べます。また、喉の奥にも歯があります。これを咽頭歯と言います。咽頭歯で貝やカニをさらに砕いて食べます。

–オスメスどっち？–
コブダイは雌性先熟という珍しい性質を持ちます。これは、小さいときはメスとして、大きくなるとオスに変わるという性質です。メスとして生まれ、群れで行動しその中で1番大きい個体がオスに性別を変えるためハーレム!?のような状態になります。また縄張り意識が強く、近づいてきたオスには容赦なく攻撃します。

-長寿？-
コブダイは寿命が長く、20年以上生きることができます。